不動産屋の担当者さん

いいお部屋にめぐり合えるかどうかは不動産屋さんの担当者さんにもよると思います。私が引越した時は、何件もの不動産屋をはしごして部屋を探しましたが、一番良かったと思うのははっきり物件の良し悪しを言ってアドバイスをくれる人です。その逆は間取り図は持ってくるものの何のアドバイスもくれない人です。

仕事帰りに寄ったある不動産屋さんで「こりゃだめだ」という担当者さんに当たった事があります。彼女はまだとても若い女の子で、「新卒採用されたばかり」とでもいう印象を私は受けました。時は既に秋だったので不思議です。

それはさておき、彼女はこちらが条件を出せば間取り図は持ってきてくれるのですが、その後お部屋について説明するでも何でもなく、私が何か言うまでぼんやり座っているのです。痺れを切らして「他には何かありますか?」と聞くと「はい」と微笑んでゆっくり立ち上がり、ゆっくりゆっくり探してゆっくりゆっくり一枚か二枚の物件情報を持って来ます。仕事帰りで疲れていた私はそのスーパースローモーションな動作を見て「とろとろしてんじゃねえよ。」と思わず苛立ってしまいました。余りにもイライラしたのでさっさとおいとましました。おそらく5分もいなかったと思います。物件に対する説明は一つも聞けませんでした。

その不動産屋さんの目と鼻の先にあった別の不動産屋さんには、とてもハキハキしたおばちゃん店員さんがいました。彼女に希望条件を言うと、さっと物件情報の紙の束が出てきました。すごい手際です。でも結構な件数だったのでちょっとびっくりしていると、「まず、この中から『これは嫌だな』ってやつを弾いて。」おばちゃんは言いました。なるほど、選択肢が沢山ある時は「気に入ったもの」を選ぶより「気に入らないもの」を弾くほうが簡単なのです。

そうして大振るいにかけて残った物の中から良さそうな物を選り分けて、その日のうちに見学し、その日のうちに契約することになったのでした。あの時選んだ部屋はなかなかいい部屋でした。おばちゃんの手際のよさとハキハキしたアドバイスには今でも感謝しています。